2015年3月23日
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ザ・セイカーによる、ポール・クレイグ・ロバーツ氏インタビュー
ポール・クレイグ・ロバーツ氏にインタビューしたいと、長らく待ち続けていた。長年、彼の記事やインタビューを読んできたが、彼の主張を読む毎に、いつの日か、彼にアメリカの国家内国家と帝国の本質について、インタビューする機会に恵まれることを願っていた。最近、彼に電子メールを送り、そのようなインタビューをお願いしたところ、快く承諾頂いた。機会を与えてくれた彼に大いに感謝している。
ザ・セイカー
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ザ・セイカー:大半とは言えなくとも、多くの人々にとって、アメリカは、民主主義や共和国ではなく、むしろ“1%”とも呼ばれている少数のエリートが支配する金権政治であることが明らかになっています。“国家内国家”という人々もいます。そこで、私の最初の質問はこういうものです。下記の組織を、それぞれ個別に、その影響力と権力を評価していただけますか。特に、それぞれが、本当の権力構造中、意思決定上で“最高の”地位にあるのか、意思実施上の“中位”の位置にあるのかを具体的に言っていただけますか(リストの順序に特に意味はない)
連邦準備金制度理事会
大手銀行
ビルダーバーグ
外交問題評議会
スカル & ボーンズ
CIA
ゴールドマン・サックスと主要銀行
“上位百家族” (ロスチャイルド、ロックフェラー、オランダ王室、イギリス王室、等々)
イスラエル・ロビー
フリーメーソンとロッジ
大企業:Big Oil、軍産複合体、等々
上記リストにない他の人々や組織?
現在のアメリカ政治機構で、実際に権力の頂点にあるのは、誰、どの集団、どの組織だと思われますか?
ポール・クレイグ・ロバーツ:アメリカは、私的権益集団と、歴史が、自らの意思を世界に押しつける権利と責任がある“例外的で、必要欠くべからざる”国として、アメリカを選んだのだというネオコン・イデオロギーで支配されています。
私の考えでは、最も強力な私的権益集団は下記です。
軍安保複合体
“大き過ぎて潰せない”巨大銀行4ないし5行と、ウオール街
イスラエル・ロビー
アグリビジネス
採掘産業(石油、採鉱、製材)
こうした利益集団の権益は、ネオコンのそれと一致します。ネオコン・イデオロギーは、アメリカの、金融、軍事-政治的帝国主義や、覇権を支持しています。
アメリカでは、自立した印刷・TVメディアは皆無です。クリントン政権末期に、90%の印刷と、TVメディアは、6社の超巨大企業に集約されました。ブッシュ政権時代、ナショナル・パブリック・ラジオは独立を失いました。ですから、マスコミはプロパガンダ省として機能しています。
共和党も民主党も、いずれも選挙資金で、同じ私的利益集団に依存していますから、両党は、同じご主人の言いなりに行動しているのです。雇用の海外移転は、製造業や産業の組合を破壊し、民主党から、労働組合からの政治献金を奪ってしまった。昔は、民主党は労働者を代表し、共和党は大企業を代表していました。
連邦準備金制度理事会は、主として巨大銀行の為に存在しています。連邦準備金制度理事会は、銀行が取り付け騒ぎ、つまり預金引き出しの為に潰れるのを防ぐ為の、最後の貸し手として創設されました。金融介入を行うニューヨーク連邦準備金制度理事会には、巨大銀行の幹部達で構成される重役会がある。最近の三人の連邦準備金制度理事会理事長は、ユダヤ人でしたし、現在の副理事長は、元イスラエル中央銀行総裁です。例えば、ゴールドマン・サックスの様に、ユダヤ人は、金融分野で傑出しています。近年、アメリカの財務長官や、金融監督機関のトップは、主として、詐欺や、前回の金融危機の引き金になった過剰な債務レバレッジの責任がある銀行幹部。
21世紀、連邦準備金制度理事会と財務省は、大銀行の権益の為にのみ仕えています。これは経済と国民を犠牲にして行われています。例えば、退職者は、金融機関がコスト・ゼロで借りられて、金儲けができるようにする為、8年間、金利収入は皆無です。
特定の家族がいくら大金持ちであっても、軍安保複合体や、ウオール街や、銀行等の強力な利益団体にはかないません。長年にわたって蓄えられた富は、その利益に配慮をすることが可能で、ロックフェラー家等の様に、全米民主主義基金と協力して動く可能性が高い活動家の財団を所有して、ウクライナで起きたように、アメリカが影響力を及ぼしたり、打倒したりしたい国々で、様々な親アメリカ派非政府組織(NGO)に資金提供し、奨励しているものもあります。NGOは基本的に、アメリカの第五列で、“人権”や“民主主義”云々の名目で活動しています。ある中国人教授が、ロックフェラー財団が、アメリカの大学を中国に設立し、様々な反政府派中国人を組織するのに利用していると教えてくれました。ある時点では、恐らく今でもそうでしょうが、ロシアには、アメリカやドイツが資金提供する何百ものNGO、ひょっとすると、1,000もが存在していました。
ビルダーバーグ会議が同じことをしているのかどうかは知りません。彼らは単に非常に裕福な連中で、彼らの権益を守ろうとする手先が政府内部にいるのかも知れません。ビルダーバーグや、フリーメーソンや、ロスチャイルド家が、議会や行政府の決定に影響しているという兆候は見たことがありません。
一方、外交問題評議会は影響力があります。外交問題評議会は、元政府の政策幹部や、外交政策や国際関係に関与している学者で構成されています。外交問題評議会の刊行物『フォーリン・アフェアーズ』は、第一級の外交政策フォーラムです。何人かジャーナリストのメンバーもいます。1980年に、私をメンバーにする提案がされた時は、反対投票されました。
スカル & ボーンズは、イェール大学の秘密社交クラブです。多くの大学に、そうした秘密社交クラブがあります。例えば、バージニア大学にも一つ、ジョージア大学にも。こうした秘密社交クラブには、秘密の政府の陰謀や、支配力はありません。彼らの影響力は、メンバーは名家の子弟である場合が多いのですが、その個人的影響力に限定されるでしょう。こうした秘密社交クラブは、メンバーに、エリートの地位を付与するためにあるのだろうと私は思います。こうした組織には、戦略的な機能はありません。
ザ・セイカー:個人はどうでしょう? あなたのお考えでは、現在のアメリカで、誰が、最も有力な人物ですか? 一体誰が、最終的に、最高位の戦略的決定をするのでしょう?
ポール・クレイグ・ロバーツ:自身だけで有力な人物というものは存在しません。有力な人々というのは、強力な権益集団が背後にある人々です。1991年に、ウィリアム・ペリー国防長官が、軍の非常に大きな部分を民営化して以来、軍安保複合体は、極端に強力となり、その力は、政治活動に資金提供できる能力と、多くの州で、軍が雇用源であるという事実によって、更に強化されています。本質的に、ペンタゴンの支出は、防衛契約業者に支配されているのです。
ザ・セイカー:国際的な意味で、NATO、EUや他のあらゆる組織は、おかざりに過ぎず、世界を支配している本当の同盟は、ECHELON参加国、つまり、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアと、ニュージーランド、別名“AUSCANNZUKUS”(この国々は“アングロスフィア”あるいは“Five Eyes”とも呼ばれている)だ。そこで、アメリカとイギリスは上級パートナーで、カナダ、オーストラリアとニュージーランドは下級パートナーだと、常に考えてきました。このモデルはあっていますか?
ポール・クレイグ・ロバーツ:NATOは、ヨーロッパを、ソ連侵略から守るという口実で、アメリカが生み出したものです。その目的は、1991年に終わったのです。現在、NATOは、アメリカ侵略の隠れ蓑となっており、アメリカ帝国に、傭兵軍を提供しています。イギリス、カナダ、オーストラリアは、ドイツ、フランス、イタリア、日本や他の国々同様に、単なるアメリカ属国です。パートナーなど存在しません。属国に過ぎません。これはワシントンの帝国であり、他の誰のものでもありません。
個々の国々を支配するよりも支配が容易なので、アメリカは、EUを好んでいます。
ザ・セイカー:イスラエルがアメリカを支配していると良く言われます。チョムスキーや他の人々は、イスラエルを支配しているのはアメリカだと言っています。イスラエルとアメリカの関係をどのように見ておられますか - 犬が尻尾を振っているのでしょうか、尻尾が犬を振っているのでしょうか? イスラエル・ロビーは、アメリカを完全に支配しているのでしょうか、それとも、イスラエル・ロビーに対して“ノー”と言え、自らの方針を押しつけられる様な他の勢力が、まだあるのでしょうか?
ポール・クレイグ・ロバーツ:アメリカがイスラエルを支配しているという証拠は何も見たことがありません。全ての証拠が、中東政策だけですが、イスラエルがアメリカを支配しています。近年、イスラエルやイスラエル・ロビーは、アメリカで、イスラエルに批判的と見なされている教授の、役職任命や、終身地位保証を支配したり、阻止したりできるようになっています。イスラエルは、カトリック系と州立大学にまでまんまと手を回し、終身地位保証や、任命を阻止できるようになっています。イスラエルは、一部の理事長任命を阻止することも可能で、印刷・TVマスコミに対して強力な影響力があります。イスラエル・ロビーは、政治運動資金として膨大な金も持っていて、イスラエルに批判的と見なされるアメリカの下院議員や上院議員を確実に落選させてきました。イスラエル・ロビーは、黒人女性シンシア・マッキニーの下院選挙区に手を突っ込んで、彼女の再選を妨げました。海軍作戦部長や統合参謀議長を経験したトーマス・モーラー海軍大将はこう言っています。“イスラエルに抵抗できるアメリカ大統領はいない”モーラー海軍大将は、1967年のイスラエルによるアメリカ艦船リバティー号への破壊的攻撃に関する公式調査さえできませんでした。
イスラエルの政策を、たとえ役に立つ形であっても、批判する人は、誰でも“反ユダヤ主義”というレッテルを貼られます。
アメリカの政治、マスコミと、大学では、これは致命的打撃です。ヘルファイア・ミサイルに見舞われるも同然です。
ザ・セイカー:私がリストに挙げた12の組織のうち一体どれが、9/11“偽装”作戦の計画と実行で、主要な役割を演じたと思われますか? 結局、G・W・ブッシュの就任から、9月11日までの間に、これが計画され、準備されたとは到底考えがたいので、クリントン政権時代に準備されていたに違いありません。オクラホマシティ爆破は、9/11のリハーサルだったというのは本当でしょうか?
ポール・クレイグ・ロバーツ:私の考えでは、9/11は、ディック・チェイニーとイスラエルの様に、イスラエルと同盟関係にあるユダヤ人が多いネオコンの産物です。狙いは、ネオコンが、中東で征服戦争を始める為に必要だと言った“新たな真珠湾”を生み出すことでした。一体どれほど昔に計画されたのかは知りませんが、シルバースタインは、明らかに一枚かんでいます。9/11直前に、WTCのリース権を得たのですし。
オクラホマシティ・マラー連邦政府ビル爆破事件については、空軍の武器弾薬専門家のパーチン・アメリカ空軍准将が、ビルは内側から外へと爆破されたもので、トラック爆弾はカモフラージュであることを、疑いの余地なく証明する専門家報告を作成しました。議会もマスコミも彼の報告書を無視しました。カモのマクベイがお膳立てされていて、彼の話だけが公認されたのです。
ザ・セイカー:現在、アメリカを動かしている人々は、自分達が、このままではロシアと衝突し、熱核戦争になりかねないことを自覚していると思われますか? もしそうであれば、連中は一体なぜそれほどの危険をおかすのでしょう? 彼らは本当に、最後の時点で、ロシアが“まばたきして”引き下がると信じているのでしょうか、あるいは、彼らは、本当に、核戦争に勝てると信じているのでしょうか? 権力や、命さえ含め、持っているものを全て失うであろうロシアとの核戦争を彼らは恐れていないのでしょうか?
ポール・クレイグ・ロバーツ:私もあなた同様に戸惑っています。ワシントンは、傲慢さと、うぬぼれにふけっており、多かれ少なかれ正気を失っているのです。アメリカは、ロシアとの核戦争に勝てるという信念もあります。『フォーリン・アフェアーズ』誌に、2005年か2006年頃、この結論に達した記事が掲載されました。核戦争に勝てるという信念は、弾道弾迎撃ミサイル防衛への信頼によって強化されています。アメリカは、最初の先制攻撃で、ロシアを非常に激しく攻撃できるので、ロシアは第二攻撃を恐れ、報復できないだろうという論法です。
ザ・セイカー:帝国の現在の健康状態をどのように評価されますか? 我々は長年、衰退の明らかな兆候を見てきましたが、まだ崩壊が目に見えるようにはなっていません。その様な崩壊は不可避だと考えておられますか。そして、もしそうでなければ、どうすれば防げるのでしょう? アメリカ・ドルが突然紙切れになる日が来るのでしょうか、それとも 何か他の仕組みが、この帝国の崩壊を促進するのでしょうか?
ポール・クレイグ・ロバーツ:アメリカ経済は空洞化しています。何十年も、本当の平均家計所得の伸びがありません。アラン・グリーンスパンは連邦準備制度理事会議長として、消費者所得が伸びない代用として、消費者信用の拡大を利用しましたが、今や国民は余りに借金漬けで、これ以上借金できません。ですから、経済を推進するものは何もないのです。非常に多くの製造業や、海外に移転可能な、ソフトウエア・エンジニアリングの様な専門サービス雇用は、外国に移転されてしまい、中産階級は縮小しました。大卒者は、自立した生活を支えられるような仕事に就けません。それで、家庭は営めず、家も、家電も、家具も買えません。政府は、インフレを測定しないことで、低いインフレを、失業を測定しないことで、低い失業率を作り出しています。金融市場は不正操作されており、金は、先物市場で、手配なしの空売りをすることで、需要が増大しているのに、価格が押し下げられています。存続可能だと私が思っていた期間より長く建っている砂上の楼閣なのです。どうやら、砂上の楼閣は、アメリカ以外の国々が、アメリカ・ドルを準備通貨として保有するのをやめるまで、建っていられるようです。
ヨーロッパをロシアとの紛争に巻き込むことで、帝国が、ヨーロッパに負荷をかけ過ぎている可能性があります。例えば、もしドイツが、NATOから離脱するようなことがあれば、帝国は崩壊するでしょう。あるいは、もしロシアが、ユーロとEUを離脱するのと引き換えに、ギリシャ、イタリアとスペインに融資する名案を思いつければ、帝国は致命的打撃を味わうことになるでしょう。
あるいは、ロシアは、ヨーロッパが、アメリカの対ロシア戦争実施に参加したのだから、ロシアとしては、ヨーロッパ各国の首都を核兵器の標的にするしかないとヨーロッパに告げることも可能です。
ザ・セイカー:ロシアと中国は、歴史上、実に独特なことを実行し、両国は同盟の伝統的モデルを越えてしまいました。両国は相互に依存し合うことに合意したのです。両国は共生関係に同意したのだと言うこともできます。帝国で権力を行使している連中が、今まさに起こったばかりの地殻変動的変化を理解していると思われますか。それとも、単純に現実が余りに恐ろしい為、彼らは強い否認状態になっているのでしょうか?
ポール・クレイグ・ロバーツ:スティーブン・コーエンは、外交政策議論は皆無だと言っています。討論は皆無なのです。帝国は、ロシアと中国を不安定化することができると思っていて、それが、ワシントンが、アルメニア、キルギスタンやウズベキスタンで、カラー革命を起こさせようとしている一つの理由だと思います。ワシントンは他の大国の勃興を阻止すると固く決めていて、傲慢さと、うぬぼれにふけっており、恐らく、ワシントンは、成功すると信じているのでしょう。結局、歴史がワシントンを選んだのだからと。
ザ・セイカー:今でも、大統領選挙が、何か違いをもたらせると思っておられますか。もしそうであれば、2016年で、一番良い結果は何でしょう? 私は個人的に、ヒラリー・クリントンを非常に恐れています。彼女は並外れて危険で、全くの悪の権化だと思いますが、共和党内部で、ネオコンが威力を振るっている現在、非ネオコン候補が共和党指名を勝ち取れると実際に期待できるのでしょうか?
ポール・クレイグ・ロバーツ:大統領選挙が違いをもたらせる唯一の可能性は、選ばれた大統領の背後に、強力な運動がある場合だけでしょう。そうした運動がなければ、大統領には、独自の権力を持てず、彼の命令を実行する人物を任命することもできません。大統領は捕らわれの身となります。レーガンには、ウオール街の反対にもかかわらず、スタグフレーションをおさめられ、CIAと軍安保複合体の反対にもかかわらず、冷戦を終わらせることができるのに十分なだけの運動があったのです。しかも、レーガンはかなり高齢で、ずっと古い世代でした。彼は強力な大統領となり、その様に行動したのです。
ザ・セイカー:国軍については、どうでしょう? 統合参謀本部議長が“いいえ、大統領閣下、それは狂っています。我々はそういうことはしません”というのを想像できるでしょうか、あるいは、大将達が、対ロシア核戦争開始を含めあらゆる命令に従うと思われるでしょうか? アメリカ軍が介入して、ホワイト・ハウスや議会で現在権力を握っている“常軌を逸した連中”を止められるという希望はお持ちでしょうか?
ポール・クレイグ・ロバーツ:アメリカ軍は兵器産業が生み出したものです。大将を作り出す狙いは、“防衛”産業の顧問や、“防衛”契約業者の幹部になったり、役員会に入ったりする適格者にする為なのです。軍隊は、大将達が大金を稼げる退職後の出世を生み出す源として機能しているのです。アメリカ軍は完全に腐敗しています。アンドリュー・コバーンの著書、Kill Chainをお読みください。
ザ・セイカー:もしアメリカが本当に、意図的に、ロシアとの戦争への道を進んでいるのであれば - ロシアは一体何をすべきでしょう?ロシアは引き下がって、熱核戦争に対する好ましい代案として、従属させられることを受け入れるべきなのでしょうか。それとも、ロシアは抵抗して、熱核戦争の可能性を受け入れるべきなのでしょうか? ロシア側による極めて意図的な激しい力の誇示で、アメリカの攻撃を思いとどまらせることが可能だと思われますか?
ポール・クレイグ・ロバーツ:これについては良く考えることがあります。私には良くわかりません。プーチンは、世界を破壊する一環となるよりは、降伏する方が良いと考える十分人間味があるだろうと思いますが、プーチンは、ロシア国内の他の人々に応えなければなりませんが、民族主義者が降伏に賛成するだろうとは思えません。
プーチンは、ヨーロッパに注力し、ロシアは、アメリカの攻撃を予想していて、反撃でヨーロッパを絶滅する以外の選択肢がないことを、ヨーロッパに自覚させるべきだと私は思いますです。プーチンは、第三次世界大戦を防ぐ為、NATOから離脱するよう、ヨーロッパに奨励すべきです。
プーチンは、中国も、アメリカにとっては、ロシアと同様の脅威とみなされており、両国は団結する必要があることを、中国にも、しっかり理解させるべきです。恐らく、もしロシアと中国が、両国の軍隊に、核攻撃警戒態勢、最高度の警戒態勢ではなく、アメリカの脅威を認識していることを告げる、高度警戒態勢を維持させ、この脅威を世界に知らしめれば、アメリカを孤立化できるかも知れません。
多分、もしインドのマスコミ、日本のマスコミ、フランスとドイツのマスコミ、イギリスのマスコミ、中国とロシアのマスコミが、ロシアと中国が、もし両国がワシントンから先制核攻撃をされるかも知れないと感じれば、攻撃を阻止する結果になるかも知れないと報じ始めれば。
私自身の多数のロシア・マスコミとのインタビューから理解する限り、ロシアにはウォルフォウィッツ・ドクトリンの認識が全くありません。ロシア人は、ロシアの意図について、何らかの誤解があると考えているのです。ロシアのマスコミは、ロシアがアメリカ属国ではないので、ロシアは許してもらえないのだ、ということを理解していないのです。ロシア人は、欧米の“自由と民主主義”に関する、あらゆるたわごとを信じており、自分達は、“自由と民主主義”が不十分だが、向上しつつあると考えています。言い換えれば、ロシア人は、自分達が破壊の対象になっていることを全く分かっていないのです。
ザ・セイカー:非常に多くのアメリカ人エリートが、ロシアを憎悪している原因は何だと思われますか? 冷戦のなごりなのでしょうか、それとも、ほぼ例外ないほどの、アメリカ人エリートのロシア嫌いには、何か他の理由があるのでしょうか? 冷戦中でさえ、アメリカ人は、反共産主義なのか、反ロシアなのかはっきりしていませんでした? ロシア文化、国民や、文明に、そうした敵意を引き起こす何かがあるのでしょうか。もしそうであれば、それは一体何でしょう?
ポール・クレイグ・ロバーツ:ロシアに対する敵意は、ウォルフォウィッツ・ドクトリンにさかのぼります。
“我々の第一目標は、旧ソ連地域であれ、他の場所であれ、かつてソ連が引き起こしていた規模の脅威をもたらす新たなライバルの再登場を防ぐことだ。これは新たな地域防衛戦略の根底にある主要な考え方であり、統合的に管理すればグローバル・パワーを生み出すに十分な資源がある地域を、いかなる敵対的勢力にも支配させないよう、我々は尽力しなければならない。”
アメリカが中東戦争に注力していた間に、プーチンはロシアを復活させ、ワシントンが計画していたシリア侵略とイラン爆撃を阻止した。ネオコン・ドクトリンの“最初の目標”は破綻してしまいました。ロシアに同調させねばならない。それがワシントンのロシア攻撃の根源です。従属して、捕らわれの身にあるアメリカとヨーロッパのマスコミは、“ロシアの脅威”を、無頓着で、無知な国民に向けて、おうむ返しにしするだけです。
ロシア文化への攻撃もあります。キリスト教道徳、法律、人道、強要ではなく外交の尊重、社会的道徳観。しかし、そういうものは背景です。ロシア (と中国)が、ワシントンという一方的な、唯一の覇権国に対する抑止力であるがゆえに、ロシアは憎悪されているのです。この抑止力が戦争をもたらそうとしているのです。
ロシアと中国がワシントンの先制核攻撃を予想せずにいれば、両国は破壊されるでしょう。
http://thesaker.is/the-saker-interviews-paul-craig-roberts/
Paul Craig Robertsは、元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えていた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOSTが購入可能。
記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2015/03/23/washington-intend-war-russia-pcr-interviewed-saker/
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米軍沖縄上陸から70周年。凄惨な過去の歴史があるのを知りながら、いまだに、沖縄に負担をおしつける人でなし本土政府。
WTCのリース権を、シルバースタインが取得したのは7月末。
WTCが崩壊したのは、それから間もない9/11。 実に不思議なタイミング。
不思議なタイミングは最近も多々ある。
2013年7月12日、元マレーシア首相のマハティール氏、ブログで、TPPを徹底批判した。
2014年3月8日、マレーシア航空のボーイング777型旅客機が行方不明になった。
2014年7月17日、TPP批判から約一年後、マレーシア航空17便がウクライナで撃墜された。
ドイツやフランスが、アジア・インフラ投資銀行参加を表明した。日本も考えるそぶり?
2015年3月25日、ジャーマンウイングス旅客機がフランス南部アルプス山中に墜落。
辺野古基地や、原発推進や、憲法破壊、集団的自衛権という属国から宗主国への傭兵提供、今日の朝刊にあった「安易な解雇」懸念 金銭解決制度、労組反発も 解決金水準も焦点、つまり金を払えば首にできる制度導入をする、日本の支配層こそ、そして彼らの背後の宗主国支配層こそ、中国やロシアや韓国やISより、遥かに恐ろしいと、つくづく思う。
アメリカ経済の空洞化、ウクライナ問題や、「安易な解雇」まで、マルクスとウェーバーの理論によって一気にわかる?本を再読している。
『大学生に語る資本主義の200年』的場昭弘著 祥伝社新書
79ページには、何と「マレーシア航空機を落としたのは、誰か」という小見出しがある。
一方、258ページには、「TPP問題の本当の論点」で、TPPに猪突猛進している不思議な属国で、TPP実現のあかつきに、どれほど素晴らしい目にあえるか説明してくださっている。保険制度の問題と教育の問題だ。こういう先生の講義をうけてみたいもの。
このTPPが狙う、保険制度と教育の問題、『街の弁護士日記』でも扱っておられる。
2014年6月20日 (金)
壊れていないモノを直すな 混合診療拡大の帰結
2014年12月23日 (火)
世紀の愚策 世界一うまくいっている日本の教育を壊す大学入試改革に反対する