2019年5月3日
Paul Craig Roberts
私は運転中に右翼ラジオ番組を聞いた。それはNPRとまったく同じようなたわごとだ。ひどいオバマのものと比較して、偉大なトランプ経済についてだった。1990年代に雇用の海外移転が始まって以来、アメリカに偉大な経済はなく、導入されつつあるロボットで、アメリカ人が再び良い経済を経験する可能性はなさそうだ。
今日発表された最新の雇用報告は、236,000の新しい民間部門の雇用を主張している。もし実際それが存在するなら、一体どこに雇用があるのだろう? 製造、つまり、もの作りは、わずか4,000の雇用を産み出しただけだ。
雇用は国内サービスにある。「管理、廃棄物サービス」に54,800の雇用がある。この範疇は就職斡旋や、人材派遣や、清掃のような建物管理サービスなどを含んでいる。「医療と社会福祉」が52,600の雇用を占める。この範疇は外来医療サービスや、個別医療や訪問医療サービスなどを含んでいる。そして25,000人の新しいウエーターとバーテンがいる。建設業、主に各種専門業者が33,000を加えた。ばらまかれた少数の他の仕事がある。倉庫と保管で5,400の新しい雇用があった。不動産レンタルとリースで、7,800件あった。法律業務が700人解雇した。建築とエンジニアリング・サービスが1,700の雇用を失った。6,800人の新しいマネージャーがいた。
新しい仕事は、中産階級の収入を実現する高付加価値、高生産性の仕事ではない。
21世紀、アメリカ経済は、株を持っている人たちに奉仕しただけだ。連邦準備銀行が経済に注ぎ込んだ流動性が株価を上げた、トランプ減税は、株の買い戻しと配当金支払い用により多くの金を会社に与えた。課税経済政策研究所は、フォーチュン500中の60社が、790億ドルの収入に対する税金を支払っておらず、逆に43億ドルの払い戻しを受けていると報じている。https://itep.org/notadime/
良い経済の兆候は、増加する需要を満たすため、企業が、利益と借入資金を、新しい生産設備に再投資しているときだ。ところが、アメリカ企業は利益の合計より多くを、株の買い戻しと配当に使っている。言い換えれば、会社は、彼らの株価を上げるために自社株を購入して、借金をしているのだ。経営者と株主は、資本を減らし、借金を増やして、自分たちの会社を略奪しているのだ。https://systemicdisorder.wordpress.com/2016/10/26/work-harder-for-speculators/
一方、アメリカ人のための2020年のトランプ療法予算は、メディケアの削減で8450億ドル、メディケイドの削減で1.5兆ドル、社会保障傷害保険の削減で840億ドル調達する。
歴史は同じことを繰り返している。彼らにケーキを食べさせろ。我が亡き後に洪水よ来たれ。
そして、フランス革命が起きた。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/05/03/apres-moi-le-deluge/
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いつもの統計のウソ。今だけ 自分だけ カネだけ の「我が亡き後に洪水よ来たれ」状態、親が親なら子も子。
孫崎氏のメルマガ題名は、
2015?17年の質の高い科学論文の国別シェアで、中国が理工系の151研究領域のうち71領域で首位、米国は中国に抜かれた領域も多い半面、生命科学分野の大半などで首位を堅持。日本は約20年前は83領域で5位以内だったが、最近は18領域に減少(毎日新聞)。
今日は、樋口陽一東京大学名誉教授のインタビューを拝見しよう。