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国務省“反対派”メモ、シリアでの政権転覆戦争のエスカレーションを支持

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Bill Van Auken
2016年6月18日
wsws

シリアでの軍事介入を、バッシャール・アル・アサド大統領政権に対する戦争へと方向を変えるようオバマ政権に要求する、50人以上の国務省中堅職員が署名した機密扱いのメモ、いわゆる“ディセント・チャネル電報”の流出が、ワシントンとモスクワ間の緊張を高めている。

職員が現行の政策への異議を申し立てることを可能にする国務省の手順で発行されたメモは、アサド政権に対する“標的を絞った軍事攻撃”、“より焦点を絞った、現実的なアメリカが率いる外交過程を、補強し推進する、防空網の射程外から発射するミサイルなどを思慮深く活用する”ことを要求している。

アメリカ空爆は、この理論によれば、CIAが支援する“反政府派”に対するアサド政権の軍事行動を止めさせ、アサド政権に、アメリカ政府が選んだ傀儡政権と置き換えることを目指す交渉過程に応じるように強いるのだという。

メモは、シリアと、2011年のリビア政権転覆のためのアメリカ-NATO戦争の両方に関する、これまでに使われた、まやかしの“人権”言辞による、アメリカ軍攻勢の大規模なエスカレーションの呼びかけ表現だ。

“5年間の残酷な戦争の後では、シリアにおける死や苦難を終わらせるための対策を講じることの道徳的根拠は明らかで、疑問の余地はない。”とメモにはある。“シリアにおける現状は、存続し続け、大惨事ではないにせよ、益々悲惨な、人道的、外交的、そしてテロにまつわる課題となる。”

“ロシアとの軍事的対立に終わる危険な道を、我々は主張しているわけではない”と文書は言うが、署名者たちは“アメリカ-ロシア関係の将来的な悪化は相当なものとなるリスクは認識しており”、アメリカ軍のエスカレーションは“多数の二次効果をもたらす可能性がある。”とも言っている。

この主張の二枚舌と、偽善は並外れている。“5年間の残虐な戦争”が、シリアに押しつけられたのは、シリア国民の生活や福祉を全く無視して、アメリカと地域の同盟諸国が遂行した大規模政権転覆作戦によるものだ。

アメリカ帝国主義は、サウジアラビア、カタールと、トルコと協力して、イスラム主義戦士に資金と武器を提供して、狙いを実現しようとしたが、中でも最も影響力が強い連中は、アルカイダとつながっていた、代理軍隊として、アサド打倒の戦争で軍隊として働くために送り込まれた何万人ものいわゆる外人戦士。

この作戦失敗の原因の一部は、シリア政府側についたロシア軍介入と、アメリカが支援する反動的なイスラム主義武装集団に対して、多くのシリア国民が感じている嫌悪感も大きいが、こうしたものがアメリカ軍のエスカレーション要求の根底にある。

そもそものはじめから、アメリカのシリア介入は、主に両国から、アラブ世界における主要同盟国を奪って、イランとロシアとの対決に備えるという、遥かに広範な戦略的目標を推進することに向けられていた。だから“危険な道を、我々は主張しているわけではない”という主張にもかかわらず、誰であれ、文書に署名した人々には、モスクワとの軍事的対立を挑発する覚悟があることは明白だ。

漏洩したメモに関する報道は、ジョン・ケリー国務長官が、ノルウェーを訪問し、シリアを巡るモスクワへの脅しを強化した翌日に行われた。“ロシアは、我々の忍耐力は無限ではないことを理解する必要があり、実際、アサドが責任をとわれることになるのか否かに関しては、極めて限られている”と彼は述べた。

ニューヨーク・タイムズは、国務省職員から、内部メモを手渡されたことを認めたが、国務省のジョン・カービー報道官は、金曜日、誰が漏洩をしたのか調査することにも、責任を問うことにも興味はないと主張したことは重要だ。ケリーは、メモは“重要な発言だ”と述べた。

化学兵器攻撃の責任があるという、でっちあげの非難を利用してて、アサド政権を空爆するという脅しを、バラク・オバマ大統領撤回した2013年8月以来、CIA、ペンタゴン、国務省と、ホワイト・ハウスを分裂させた、政権内部の鬱積した論争をメモは再燃させている。ホワイト・ハウスは、代わりに、ダマスカスに、化学兵器備蓄を破壊させるというロシアが仲介した案を受け入れ、それを政権転覆のためのアメリカの戦争をエスカレートする好機を捕らえ損ねたとみる連中を憤激させたのだった。

ケリーは、前任の国務長官で、民主党の仮大統領候補ヒラリー・クリントン同様、オバマの決定には同意せず、シリアにおける政府に向けたアメリカ軍の活動を強化するよう推進し続けていると報じられている。

シリアを巡るアメリカ-ロシア間の緊張の高まりを更に示すものとして、アシュトン・カーター国防長官が金曜、CIAが訓練した“反政府派”を攻撃したとされるシリア南部での空爆を行ったかどで、ロシア軍を非難した。彼はロシア軍がISISと直接闘うのにむけられず、“大半がアサドを支援し、内戦をあおっている”として、モスクワを非難した。

シリア上空を飛行するアメリカとロシアの戦闘機の間での意図しない紛争をふせぐべく設置されたホットラインを、ロシアは“しっかり利用していない”と、カーターは補足した。どうやら、アメリカ当局者連中は、CIAが支援する“反政府派”への爆撃を、ロシアに止めさせるために、電話を利用しようとしたもののようだ。

ロシア政府は、アメリカが支援する“反政府派”と、アルカイダのシリア支部、ヌスラ戦線戦士は、肩をならべて闘っているので、識別が困難だと述べて、非難に反論した

この同じ重要な点を、戦略国際問題研究所で、長年ペンタゴン顧問を勤めたアンソニー・コーデスマンが率直に認めている。先週の報告書で:“アメリカ合州国は、アメリカが支援する意味のあるアラブ反政府勢力を作り出せることを、まだ示せていない”と彼は書いている。“これまでのところ、そうした反政府派への支持は、大半は、ヌスラ戦線(アルカイダの支部)を武装させることを支援する効果となっている...”

テロに対する戦いとして、イラクとシリアでの介入を推進してはいるものの、ロシアに対する、アメリカの威嚇の主な狙いは、ISISとともに、政権転覆のための戦争で、主要な戦闘部隊であるアルカイダのシリア支部を、シリア政府軍が決定的に敗北させることを、ロシアが可能にするのを防ぐことだ。

国務省メモと、高まるアメリカの脅威を、ロシア高官が非難した。ロシア議会下院国際員会委員長のアレクセイ・プシコフは、メモのことを“アメリカは、その狙いを、外交的、政治的手段で実現できないので、軍事的手法に切り替える必要があることを認めるのを示す最後通牒のようなものだ”と述べた。彼は更に“これは、アメリカには「イスラム国」から、アサド政権へと、銃口の向きを変えるよう要求する人々がいるという、我々に対する合図、アサドと国際社会に対する警告だ”と述べた。

一方、ワシントンでは、オバマ大統領は、大統領執務室で、サウジアラビア副皇太子、ムハンマド・ビン・サルマーンとの会談を行った。その後、副皇太子に同行している、アデル・アル・ジュベイル外相が、マスコミに、シリアでは“より断固とした介入が必要だ,”と述べ、地対空ミサイルを、イスラム主義戦士に提供することや、飛行禁止空域を設定するための欧米の空軍力の利用を含む、アメリカの支配層で“代案”と呼ばれているものへのサウジアラビア支持を語った。

オバマ政権は、シリアにおけるアメリカ軍作戦iを変えて、直接アサド政権を標的にする計画はないと主張しているが、国務省における不満は、民主党、共和党のいずれが勝者となろうと、大統領選挙の後、どういうことになるかということの警告かも知れない。伝統的に、戦争と軍国主義が、アメリカ国民にとっての政治的話題になるのを防ぐため、ワシントンは、国政選挙が終わるまで、大規模新軍事作戦を延期する。

とはいえ、両党の暫定大統領候補のクリントンもトランプも、シリアにおけるロシアの空軍力に直接挑戦する施策である、飛行禁止空域の設定を含む、シリアにおけるアメリカ軍作戦のエスカレーションを主張している。

アメリカによるシリア人大虐殺のエスカレーションと、世界の二核大国間の直接軍事的対立の危険性が、11月以降、より直接的脅威となって現れる可能性は高い。

記事原文のurl:http://www.wsws.org/en/articles/2016/06/18/syri-j18.html
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沖縄の元海兵隊員による残虐な蛮行を糾弾!
被害者を追悼し、海兵隊の撤退を求める県民大会。

自民・公明・おおさか維新は不参加。どれが売国政党か、実に明白。

戦争法案、TPP、売国傀儡政権は、ありとあらゆる愚行を強行している。
アホノミクスなる全く無意味な呪文で、憲法停止の狙いを隠している。
「緊急事態条項」で、憲法停止、ファシズム支配を完成させる本当の狙いを。

話題をアホノミクスにずらしておいて、議席をとり、緊急事態条項で、憲法そのもの、三権分立を停止させる狙い。昔の翻訳記事を思い出す。

ご一読頂ければ幸い。翻訳は最低でも、内容は今もそのままあてはまる。気味が悪い。

愚行政権を恐ろしく思うのは、施策全てが、正気と思われないこういう宗主国支配集団によるリモコン支配をますます効率的に推進する体制完成を目指しているから。

Robert Parry氏が書いたこの問題についての記事の題名がすごい。The State Department’s Collective Madness、「国務省の集団狂気」ということだろうか。

属国傀儡政権、実際には、宗主国の支配層が、あやつっているのだろう。我々は、つい人形浄瑠璃のように、人形の手足の動きに目をひかれるが、本当に見るべきもの、想像すべきものは、通常は決して見えない黒子の狙いだろう。

属国傀儡のおかしな人形だけが狂っているのではない。黒子そのものがおかしいのだ。
おかしな傀儡をあやつる宗主国支配層そのものが、この記事の通り猛烈に狂っている。
狂った宗主国支配層に、これ以上直結支配されて、良いことなど一つもないだろう。

誰がこの国を動かしているのか』を最近読んだ。お勧め。対談メンバーが異色。
ネット巨大書店の書評、三件あって、以外と低い評価。
よく見ると、トンデモ記事が一つ星をつけて平均点を下げているインチキ・ロジック。

いくら素晴らしくても、大手マスコミで書評に載る可能性は100%皆無だろう。
この国を没落へと後押ししているのがメディアだ。と、296ページにあるのだから。


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